「野生」に憧れたので眠れる力を呼び覚ましてみた
お久しぶりです。中Wです。
突然ですが皆さん、
「野生」に憧れませんか??
男子ならだれでも一度は憧れを持ったことがあると思います。
強くたくましく、そして本能のままに生きる野生動物を見て、
「男…いや、漢は!!ああであるべきなんだ…!」
と思ったはずです。………思ったよね?僕だけ??
そんなことを思っていた僕も気が付けば22歳になっていました。
しかし野生に憧れたのはもう昔の話。今ではスマホで一日中動画を観ながらゴロゴロし、それに飽きたらPS4の電源を入れ延々とクリアしたゲームの周回数を増やすだけの作業を始め、腹が減ったら出前を頼み…と、ほぼ家から出ない休日をすごしています。ヤバい。
そんな引きこもりボーイな僕ですが、心の奥のさらに隅っこにはまだ、「野生」に対する憧れは消えずに残っていました。この気持ちをこのまましまっておくのはなんかもったいないな、と思ったので今回は
自分の中に眠る「野生」の力を目覚めさよう!!
という企画です。
しかし、野生の力って何だ…?となったので
「野生 本能」
で検索したところ、
帰巣本能という言葉が見つかりました。
どういう意味か簡単に説明すると、
「動物はどこにいても自分の家の場所が本能的に分かる為、どこにいても帰ることができる」
ということらしいです。多分。
伝書鳩とかで有名なあれです。
ちなみにこの能力、人間には無いそうです。
僕も昔実家に住んでいた時、自分の通う高校から帰ろうとして気が付いたら山を越えて海に出たり、自宅の目の前の通りを走ってたのにそのまま自宅を素通りした経験があるので、帰巣本能が無いことは証明されています。
ですが皆さんご存知の通り我々人間は「猿」という「動物」から進化しました。
つまりこの帰巣本能、まだ残ってるんじゃない? ということで実験してみました。
手順として、
①自宅付近の駅(荻窪駅)から約5km離れた見知らぬ土地へ行く。
②本能を頼りに歩いて自宅へ帰る。(当然地図等は使用禁止)
以上です。超簡単。
※ただし制限時間は1時間とする。もし間違った方向に歩いてった場合完全に詰むので。
と、いうわけでやってまいりました。見知らぬ土地。
方法として、駅でタクシーの運転手さんに、
「この駅から5kmほど離れていて人通りの少ない住宅街に連れてって下さい。できれば大通り沿いではなく目立たないところがいいです」
と、伝えればオッケーです。完全に「不審者が犯行場所を探してる時」になってしまった為、運転手さんの顔が引きつってましたが、通報されなかったのでセーフです。
さてここから自宅(荻窪駅)まで歩いて帰るわけですが…
現在僕はこんな服装です。何一つとして「野生」を感じませんね。
参観会にきたお父さんかよ。
…そう、人間はいきなり野生には戻れません。大昔の人間はこんな恰好してませんからね。ですが、ここでいきなり全裸にでもなろうものなら次の日からは番号で呼ばれる生活が待っています。
というわけで、「なるべく普通に、だけどもワイルドな恰好」
に着替えようと思います。それがこちら
ん???????
なにこれ?????????
…………すみません。僕の想像ではガ〇ガ〇君みたいになると思ってたのですが、昼間から酒飲んでるジジイみたいになりました。どうしてこうなった。
…気を取り直して、今回のワイルドコーデのポイントですが、
半袖半ズボンはもちろんのこと、カバンの代わりに
浦島太郎が腰につけてるやつ
と、わらじを装備しました。
ちなみにこの2つですが…
僕が昨晩作りました。完全手作りです。
まあかごは既製品に穴開けてくっつけただけですが。
ちなみにかごの中には、
干した肉が入ってます。鮮魚は痛むのでやめました。
そして今回一番のポイントは…
ノーパン!!!!です!!!!!!
ぎりぎりまで「野生感」を出すためにこうなりました。通報だけは勘弁して下さい。
…遠くで子供を連れた母親がこちらを見ながらスマホを触りだしたのでそろそろ歩き出そうと思います。
スタート時間は11:30です。いざ!
とりあえず目の前の道をまっすぐ行きます。
僕の本能がこっちだと言ってるのでこのまま進めば帰れるはずです。
T字路にぶち当たりました。このまま塀を越えていきたいですが、法がそれを許してくれないので仕方なく左折します。法の前では僕は無力…。
大通りに出ました。
ここで考えたのですが、
「大通り沿いに歩けばほぼ確実に帰れる」
ので、大通りに出た場合は引き返すことにしました。本能とか関係なくなるしね。
大通りから戻るときにすごいヒントを見つけたのですが、普段家から出ない僕は
そもそも練馬区がどこらへんなのかわからない
という致命的な馬鹿だったので全くヒントになりませんでした。まあそのおかげで本能100%で帰宅できるのでこの企画的にはセーフでした。社会的にはアウトですが。
新しい道を歩いているとまたT字路にぶつかりました。なんというかめちゃくちゃ壁だったので絶望しました。ちなみにここに来る前に神社の前を通った時に、ちょうど葬式が行われていたので大勢の人とすれ違ったのですが、すれ違う人全員が僕から目をそらして歩いていきました。辛い。
何とか壁(線路)の向こうに行けそうだったので安心しました。この先に進むと、
グラウンドで青少年たちが野球してました。
昔から運動は全くできなかったので、運動神経が良くて頭が悪い同級生のことを
知能よりも筋力が発達した、どちらかというと猿に近い人間と考え見下していましたが、今の僕は、
原始人寄りの恰好をしていてかつ、そこまで筋力も知能も発達していない、限りなく猿に近い人間
だったので泣きながらその場を去りました。
この後また住宅街に入ったので直進していると…
設計を間違えた感じの道路に出ました。
道一本分ずれてんのすごい気になる。まあ何かしらの理由はあると思うけど。
そのまま歩いていたらちょっと広めの道路に出ました。勝手な基準ですが、これくらいならセーフということで続けていきます。ちなみにこの辺から足の裏の痛みがひどくなってきました。
道なりに進んでいくと団地がありました。この時、団地の中を突っ切っていこうと思ったのですが、中から子供やその母親達の声が聞こえてきたのであきらめました。
このまま進むと、もれなく通報☆パラダイス(通称:通パラ)だったので。
通パラを避けて横の道を進んでいた時に子連れの母親とすれ違ったのですが、めちゃくちゃ丁寧に道を譲られました。
その後信号のある道路に出ました。この道もギリギリセーフにして歩いていたのですが、時間はちょうど12時。昼飯時のサラリーマンや作業服のおじさん達がたくさんいました。無意識に早足で人通りの少なそうな道路に逃げ込みました。この時頭の中で、
「ニンゲン…タクサン…コワイ…」と、ビックフッドがギリギリ喋れそうな言葉がこだましてました。かなり野生に戻ってきた気がします。
12時。おなかがすいたので干し肉を食べながら歩いていると、
川がありました。まあその時の僕は「水がある」という認識だったので、飲むつもりだったのですが、下に降りる道が無かったのであきらめました。今思い返せば、相当ヤバかったです。
川沿いのせいなのか自然が多く、ちょっとした林のようになってる場所の横を歩いていると、
階段がありました。「きっとこの上にはさらに自然が広がっているんだろうなぁ」と、ワクワクしながら一段目に足をかけた時、
「い”で”っ”っ”っ”!!」
めちゃくちゃ激痛が走りました。実はその時足の裏はほぼ限界で、普通に歩くだけでも相当しんどかったのです。その状態で階段を登ろうものなら……。我慢して階段を登り切った先には…
「無」が広がってました。ニンゲン…モリ…ウバウ…ユルサナイ…
この後あまり面白いものが無かった(家と墓地くらいしかなかった)ので写真を撮らずに歩いていたら、
竹林がありました。この時点で、
「自然を見つけたらその場所へ寄っていく」
という習性が出来上がってました。
立ち入り可能だったので入ってみたところ、
地面がコンクリートじゃなくて土
だったのでめちゃくちゃ足が楽でした。土の地面に感動して竹林の中をぶらぶら歩いていた時、
原始人が使ってそうな罠にひっかかりました。
うさぎとかイノシシをこれ使って転ばせてそうですよね。まあ引っかかったのは僕ですが。まあでもこれで知能レベルはイノシシくらいまで下がりました。いい感じに「野生」が目覚めてきていますね。
その後道なりに進んでいったら、
なんというか「文明」に遭遇したので引き返しました。
あと、編集中に気が付いたのですが、
二宮金次郎がいました。似たような装備なのにお互い真逆の道を歩んでますね。
この後引き返した先に、
別にそこまで安くないのに安そうに見せている自動販売機
がありました。もうちょっと頑張れよ。特にさらしぼ。
その後、「土」を見つけて喜んだり、
アリに噛まれまくったりしました。
この時点で僕はアリから見たら「狩りの対象」、
僕は「狩られるモノ」になりました。弱肉強食という「野生」の「理」を体で実感しました。これはもう地球が僕を「野生」として認めたに違いません。
そしてついに…
TIME UP!
↑最終地点
めちゃくちゃ疲れました。というか疲労よりも足の裏がヤバい。
写真じゃわかりにくいですが、足はボロボロになり、わらじの裏はそこそこすり減ってます。
まあでもやり切ったという達成感の前にはそんな痛みも吹き飛ぶ………はずもなく、帰りも地獄でした。これを書いている今も歩くのがしんどいです…。
まあそんなことはさておき、結果発表です!!
今回1時間、帰巣本能に従い歩いた結果がこちらです!!!
あ……!
一応荻窪駅の方へ向かってる…!!
なんということでしょう!普段なら自分の家に帰るのも苦労していた僕が…!
地図を見ても迷うため、基本的に30分は待ち合わせに遅れる僕が…!
カーナビの案内でも道に迷う僕が…!!
ちょっと迷ってるけど家に帰ろうとしている!!!!!
拡大↓
…これは…成功したのでは?
「野生の力を目覚めさせる」ことに
成功したのでは??!!?!!?
…こうなったら今後はとことん野生の力を目覚めさせていこうと思います。
手始めに、仲の良い友人には生肉を送って友好関係を築き、嫌いな奴にはう〇こを投げつけて威嚇していこうと思います。
目指せ!野生の王者!
嘘です。さようなら。