そろそろ小さい頃に犯した”罪”と向き合いたいと思う
どうも、中Wです。
突然ですが、今日は僕が昔まだ幼かった頃に犯してしまった”罪”について話していこうと思います。
「お前の昔話なんてどうでもええわ!!」
「んなことよりさっさと記事書けや!!もう二か月空いてるぞ!!」
「茎わかめって値段の割にあんまり入ってないよね」
って方は読み飛ばして頂いて構いません。
この記事は僕の罪の告白を皆様に聞いていただいて、少しでもこの罪悪感を減らしたいというかなり自己中心的な記事です。
それでも読んで頂けるというのであればこの先へお進みください……。
…ありがとうございます。
貴方の優しさに大変感謝します…。
それでは長くなりますが聞いてください。
「僕とフィレオフィッシュ」の話を……。
あれは僕がまだ幼稚園に通っていた時の話です。
確か年中の頃だったと思います。
その日僕は家族とどこかに遊びに行っていたと思います。
車で目的地まで向かっていたのですが、時刻が正午に差し掛かったので昼食をとることになりました。
まだ目的地まで距離があった為、その日はマクドナルドのドライブスルーに入りました。
確かその時僕はハンバーガーを頼んだと思います。
そして母が「フィレオフィッシュバーガー」を注文していました。
僕は当時、ハンバーガーというものは
”ハンバーグ(肉)をパンで挟んだ食べ物”
として認識していたので、肉ではなく魚を挟んだ「フィレオフィッシュバーガー」が不思議で仕方がありませんでした。
子供というものは自分が知らないことは何でも親に聞いてしまうものですが、当時の僕も例に違わずそういう子供だったので母にこう尋ねました。
「なんでハンバーガーなのにお魚を挟んでるの??」
そうしたら母は嫌な顔一つしないでこう答えてくれました。
「お肉が食べられない人のためにお魚を挟んでいるんだよ。」
と。
今思えば宗教や食生活の違い、またはダイエットなど様々な理由が考えられるのですが、当時の僕にそんな知識があるわけもなく、勝手に
”お肉が食べられない = 病気の人”
と勘違いしてしまいました。
ここまで読んで頂いた人達の中には、
「そんなことで罪とか言ってんのかよこのカスは。」
「かわいらしい勘違いじゃないか。お前は可愛くないけど。」
「茎わかめはなとりのお徳用が一番だよね。」
などと思っているかと思われます。
ですが僕の犯した”罪”はこの勘違いではございません。
とりあえずこのまま続きを聞いて頂けると幸いです。
次の日、僕は幼稚園に登園してクラスメイトの子供たちにこう言いました。
「フィレオフィッシュは病気の人が食べるものだから、
皆は食べちゃダメなんだよ。」と。
はい、あろうことか僕はこの勝手な勘違いを、
世に広めてしまったのです。
大袈裟と思われるかもしれませんが、よく考えてください。
園児…もとい子供というものは、知識をひけらかして優位に立ちたがる生き物なのです。
皆様も昔、
「ゲームの攻略情報」や「隣の学校で流行している遊び」、「ちょっとした豆知識」を嬉々として友達に話した経験があるとおもいます。
他にも
「〇〇君って△△ちゃんのこと好きなんだって!」
「〇〇先生は実はカツラ」
「マツキヨの茎わかめは安いけどマジで全く入ってない」
等、根も葉もない噂なんかを聞いたり流したりしたことがあると思います。
つまり僕の、
「フィレオフィッシュバーガーは病人の食べ物」
という誤った情報もかなり拡散されてしまった可能性が十二分にあります。
噂は自分の通っていた幼稚園に留まらず、習い事で一緒になった違う幼稚園の子共や噂を聞いた子供の兄弟がそれをまた他の子供に伝えて…と少なくとも僕が生まれ育った静岡県の浜松全体に広がってしまったかもしれません。
するとどうなるでしょうか?
少なくとも浜松では
「フィレオフィッシュバーガー」が全く売れなくなってしまいます。
幼い頃の僕のふとした発言によって浜松…いや、下手したら全国のマクドナルドに大損害を与えてしまった可能性があります。
皆さんの周りでフィレオフィッシュバーガーを注文している人を見かけたことはありますか?
少なくとも僕は浜松でフィレオフィッシュバーガーを頼んだ人をほぼ見たことがありません。唯一注文しているのを見たのがかなりご高齢の女性だったのを未だに覚えています。
……はい。これが僕の”罪”です。
ここまで読んで頂いた貴方に大変感謝しています。
僕も心の重荷がスッと軽くなった気がします。
本当にありがとうございます。
…僕はこの勘違いに気付いたのは小学校高学年の時だったと思います。
そして今僕は23歳になりました。
ですが僕は今までフィレオフィッシュバーガーを食べてきませんでした。
それが罪悪感からくるものなのか、もしくはまだ心の奥底に”フィレオフィッシュ=病気”のイメージが残っているからかは分かりませんが、とにかく今まで一度も食べずに生きてきました。
今日は懺悔の意も込めて、
フィレオフィッシュバーガーを食べようと思います。
ここまで付き合って頂いた方たちには大変感謝しております。
そして貴方に一つお願いがあります。
…これが僕の我儘であるというのは十分承知しています。
ですが我儘を承知で貴方にお願いがございます。
どうか最後まで私の罪に付き合ってはいただけませんでしょうか?
お付き合いしていただける方はこのままお進みください……。
……本当に……本当にありがとうございます。
貴方に幸あれ。
というわけでマクドナルドに行ってフィレオフィッシュバーガーを買ってきました。
早速家に帰って食べようと思います。
……すみません。ちょっと寄り道をさせてください。
……家に帰るまでの道のりがこんなにも長く厳しく感じたのは初めてだ。
「家に帰ったらフィレオフィッシュバーガーと向き合わなくてはならない」
このプレッシャーからくる疲れだろうか。心なしかバーガーも重く感じる。
ベンチに座り一息付く。本日の天気は曇り。
ありきたりだが、まるで僕の心のような……。
いや、やめておこう。これ以上気分が沈んでしまったらこの場で泣き出してしまいそうだ。
何気なく、先ほど購入したバーガーに目を向けてみる。
やたらと重いが一体なぜ…。
………???
気疲れからくるものか?
なぜかバーガーが3つに見える。
これは呪いか…はたまた何か得体のしれない”何か”の仕業か…と考えてしまったが、よくよく注文時の様子を思い出してみると、僕は緊張のあまり店員さんに
「フィ…フィレオフィ…レオフィッシュバーガーを下さい…。」
と震えた声で注文していた。
おそらくそれを聞いた店員さんが3つのバーガーで会計してしまったのだろう。
分かりやすく解説するとこんな感じ。
世界で一番使い道のない画像で申し訳ない。
まぁ完全に非はこちらにあるので仕方がない。むしろ1つよりも3つの方がより真剣に向き合えるのではないだろうか。
…それにしてもこのバーガー、包み紙が変わったんですね。僕が昔見た時はハンバーガーやチーズバーガーのように紙で包んであったような…。
”それ”ですら包みが変わっているのに僕ときたら…。
まるであの頃と変わっていない…。
呪いだの得体のしれない”何か”だのまた勝手に勘違いして納得しようとするなんて…。
自分に都合の良い解釈を繰り返し、現実には目を背け続けて……。
僕は……何も……
自己嫌悪に苛まれながらも”それ”を1つ手に取ってみる。
……温かい。
…”それ”はとても温かかった。
何というか…優しさ…慈愛…いや、言葉では言い表せない”何か”を感じ取ることが出来た。ただそれはとても心地の良いものであった。
………やめてくれ。
優しくなんかしないでくれ…。
僕は君に酷いことをしてきたのに…なんでそんな温かいんだよ…。
今の僕にとって君の温かさは……辛いんだ。
我儘でごめんなさい…。
でも君の僕を許すような温かさで、僕の心はどんどん冷たくなるんだ…。
まるで僕の熱を君が奪っていくような…。
いや、奪ってきたのは僕のほうだったな…。
………。
少し気持ちが軽くなった気がする。
きっと僕の心にのしかかっていた重荷を”彼”が少し持って行ってくれたのだろう。
”彼”は少しだけ冷たくなっていた。
僕は再び家路に着く。
ふらふらと歩きながら家に辿り着いた。
時刻は17時45分。
夕飯にするには丁度良い時間だ。
僕は”彼”をテーブルの上に置いた。
……こんなに大きかっただろうか?
テーブルに置いたとたん”彼”の迫力に後ずさりする。
僕は今から彼を……。
「……その前にさっきまでやってた作業を片付けないとな。」
別に誰に聞かせるわけでもないが、僕は一言呟いてパソコンの前に向かった。
……もしかしたら誰かに聞いてほしかったのかもしれない。
1人で彼と向き合うのが怖かったのだ。
某ウイルスが蔓延しているのは分かっている。
だけど僕は友人に、
「俺がフィレオフィッシュバーガーを食べるから撮影を手伝ってくれ」
と声をかけていた。
まぁお察しの通り友人は手伝ってくれなかった。
それもそうだろう。
仮に、
「上司の一人娘と隠れて交際をしていて、その娘が妊娠してしまった。
今から上司に謝りに行くから着いてきてくれ。」
と言われて貴方は着いていくだろうか?
答えはノーだ。
誰しも他人が許しを請う瞬間に立ち会いたくはないのだ。
きっと友人も僕の発言を聞いて何かを察したのだろう。
そんな訳で一人で撮影している。
しばらくして作業が終了した。
6割くらい完成したけどこれ今月中に公開出来るか怪しいぞ…。 pic.twitter.com/rACgxyGs5c
— 中W (@tyuuuW) 2020年6月24日
僕は今ゲームを作っている。
そこで登場する敵キャラのグラフィックを作成していた。
ちなみに最近記事の更新が止まっていたのはそのせいだ。
お詫び…と言ってはおこがましい様な気がするが上の画像は好きに使ってもらって構わない。
ゲームは来月中には仕上げる予定だ。
ふと後ろを見ると”彼”はそこにいた。
…当たり前のことだが僕は少しがっかりしたような…それでいて安心したような…何とも言えない感情がやってきた。
……ついに……ついに”彼”と真剣に向き合う時がきた。
ゆっくりと袋に手を伸ばし、”彼”を1つ手に取った。
……冷たかった。
先ほど公園で手に取った時とはまるで違っていた。
当たり前だ。約2時間も放置してしまったのだ。
僕が、臆病だったが故に。
あのぬくもりが恋しい。
…あんなに嫌っていた、あの、ぬくもりが。
僕はなんて馬鹿なんだろうか。
”彼”は与えてくれていたのだ。僕に。
何の見返りも求めずに。ただただ与え続けてくれていたのに。
僕はそんなことも気が付かずに……。
僕は”彼”からどれだけ奪えば気が済むんだ。
僕は…一体……。
そんな時、急に携帯が鳴った。
それは僕が幼稚園の頃からの友人だった。
僕は携帯に飛びついた。
もう何でもいいから”彼”のことを忘れたかった。
友人とたわいのない話をした後、僕は静かに語りだした。
過去の過ち、そしてそれをとても悔やんでいる事。今日、”罪”と向き合おうとしていることを。
友人は黙って聞いてくれた。
僕が一通り喋り終えた後、友人は静かにこう言った。
…いや、何言ってんだお前?
僕は慌ててこう返した。
いや、だから俺のせいで”彼”の売り上げが落ちたんだって!!
…いや、そんなわけないだろ。大丈夫か?
じゃあ聞くけど、お前”彼”を食べたことあるか?
いや、無いけど。
多分それは俺のせいだ!!俺のせいで…お前も…”彼”も…。
いや、お前のせいじゃねーよ。
…ありがとうな。
待って。マジでそういうのじゃ無くて。
というか俺、幼稚園の時のお前との思い出が、一緒にハンカチゲームやったくらいしかないんだけど。
…え?マジで?
マジマジ。あとお前、幼稚園の時から全く信頼されてなかったし多分クラスの誰も覚えてないと思うぞ。
…ありがとうな。そうやって俺の心を軽くしようとしてくれて…。
違うって。え?てか台本か何かあんの?なにこれ?ねぇ?ちょっと??
ありがとな!!
おい!!ちょっと!!待て!!おいって!!!!
そこで僕は電話を切った。
後程友人からラインが送られてきた。
どうやら他の友人にも相談してくれたようだ。
いい友人を持って僕は幸せです。
…友人との電話で勇気付けられました。
………食べるか!!”彼”を!!!
お待たせしました。
ちなみに今ここで丁度5000文字です。ここまで付き合って頂き誠にありがとうございます。
………いただきます。
………。
あーーーーーーーーーーーーーーー
ふう
………
んあーーーーーーーーーーーー
ん。
……………
……………美味ぇわ。
おしまい
すみませんでした。
あと、本当にありがとうございました。マジで。
おまけ
マクドナルドの人気投票(?)を調べてみたら、
フィレオフィッシュバーガー、6位でした。
めっっっっっっっっっっっっっちゃ売れてる
ん?てことは…
………
………
あれ本当だったんだぁ…。
あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
隕石でも降ってこねえかなーーーーーーーーー。
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